2022/08/02
クオライン縮毛矯正とは?デメリットと違い(540日使ってみた)
クオライン縮毛矯正とは
クオライン縮毛矯正の特徴
最近話題のアリミノさんのクオライン縮毛矯正皆さんご存じですか?
クオライン縮毛矯正ってわかりやすく言うとクオラインっていう薬を使って髪をストレートにする縮毛矯正の事です。
このクオラインっていう薬剤はとってもダメージが少なく無理なく髪のくせを伸ばすことが出来るので人気なんです。
薬剤の値段は相場からすると高めですが、美容師も安心して縮毛矯正の施術をすることが出来るので人気があります。
マニアックな話をすると
- 低アルカリ
- 高還元
という二つの特徴があって、髪のダメージが最小限でありながら、しっかりくせ毛を伸ばすパワーがありますよって事です。
昔は
- 高アルカリ
- 高還元
の時代で、縮毛矯正と言えばシャキーンという印象。
針金のような真っすぐすぎるストレートでした。
これは髪が高アルカリで軟化しすぎて髪の体力が失われたからです。
でもアリミノさんはアルカリの配合量を少なめにして還元剤はたっぷり入れる薬剤を作っちゃったんです。
これが縮毛矯正の新しい時代の薬なんです。
商品も6種類あるので、髪質やダメージに合わせた配合や調合が可能で美容師側も使いやすい薬です。
クセ毛の強いお客様はアイロンでしっかり伸ばす縮毛矯正が出来るのはもちろん、ダメージ毛やデリケート毛も薬剤の調整でストレートにすることが出来ます。
クオラインカールを使えばデジタルパーマを含めたカールスタイルも出来るので毛先を遊ばせるヘアスタイルも作れます
クオラインは縮毛矯正剤以外にも種類があります。
クオラインの商品は
- クオライン縮毛矯正(アルカリ)
- クオラインアシッド(酸性)
- クオラインスリムバランサー(酸熱・髪質改善)
- クオラインカール(デジタルパーマ)
の4種類が販売されていて特にクオライン縮毛矯正が売り上げが高そう。
クオラインアシッドも2022年に発売されたエステル系の還元剤。要注目です。
美容院もデジタルパーマから酸熱トリートメントとブームが来てました。
特に酸熱トリートメントのクオラインスリムバランサーなど髪質改善がとても人気でしたが、髪質改善では真っすぐにならない強いくせ毛はアルカリの薬で縮毛矯正しないといけません。
なのでクオライン縮毛矯正の需要があるんです。
今までの縮毛矯正剤とは特徴が違うので、いちどクオラインに慣れると他の縮毛矯正剤には戻れなくなるかも…。
クオライン縮毛矯正と他の縮毛矯正の違い
クオライン縮毛矯正の違いはスペック表の開示と低アルカリ高還元
アリミノさんは業界でもいち早く薬剤のスペック表を公表しています。
- PH
- アルカリ度
- アルカリ剤
- 還元剤
- 総還元力(TG換算)
これが今までなかった違いです。
今までの縮毛矯正剤はここまでのスペックを公表していなかったので美容師側の感覚に頼らざるを得ない状態でした。
難しかったんですよね。
お客様の仕上がりが微妙でもなぜ伸びなかったのかが、わかりにくかった。
でもクオライン縮毛矯正剤を使うとなぜ伸びなかったのかが推測出来るようになったんです。
これがクオラインのすごいところ。
今までは
- 還元剤
- 強中弱ぐらいざっくりな強さ
- アルカリ剤
ぐらいしかわからなかったので、還元チェックではなく軟化チェックで1剤流していました…。
そりゃ伸びない人いますよね。
ざっくり過ぎたんですね。
クオラインはスペックを出せるぐらい自信のある薬剤なんでしょうね。
今までは資生堂クリスタライジングストレートとフィヨーレBLストレートの併用でした
資生堂クリスタライジングストレートは昔ながらのストレート剤
高アルカリ高還元のH1、これをくせの強い髪に使ってました。
アルカリが高い分軟化も早いので放置時間が10分から15分と短めで急いで流す事が多かったです。
シャンプー中の襟足の根元折れも気になるので神経を使う薬剤でした。
ばっちり還元できればチオグリコール酸系のサラサラしたストレートが出来るのですが、使う人を選ぶような縮毛矯正剤でしたね。
クオラインの280とクリスタライジングストレートH1のスペックは似てるんじゃないかなぁ。
フィヨーレBLストレートはシステアミンの化粧品登録の縮毛矯正剤
システアミン独特な柔らかいストレートはフィヨーレを使ってました。
ダメージ毛やカラー毛はフィヨーレのコスメストレート一択でした。
3種類あったので使いやすく匂いもきつくない。
でも軟化とカラーの退色が強かったのでこれも高アルカリだった感じ。
公式なスペックが公表されていないので使った印象でしかありませんが…。
クオラインの200とフィヨーレBLストレートHc、Rcが似てるんじゃないかな。
クオラインのスペックを見て驚いた低アルカリ高還元
スペックを見て感じた他の縮毛矯正剤との違いは
- クオライン250
- クオライン130
の低アルカリ高還元ステータスの高さ。
クオライン250は総還元力が10.7%の強さでもアルカリ度が3.5mlまで抑えられている。
クオライン130は総還元力が7%の強さでアルカリ度が1mlですよ(驚)
この二つは特に低アルカリ高還元の代表的な薬剤です。
クオライン縮毛矯正剤でもこの二つがだいぶ売れているんじゃないかなと思われます。
このスペックだと今までの縮毛矯正の1剤よりプラス5分は安定的に放置出来ます。(←軟化しにくいからね)
そうするとしっかり還元出来るので、表面のキューティクルはダメージさせずに(軟化)還元作用が進むので強いくせでもしっかり伸びるんです。
クオライン縮毛矯正剤は7種類あるけど全部そろえなくてもいいかなって思います。
ストレートで使うなら4種類でカバーできそうです。(個人的な感想)
そんなオススメも実際のお客様の施術を解説付きで。
クオラインの使い方レシピ3選
実際のお客様のレシピはこんな考察です。さらっと書いてみました。
お客様ビフォー写真
レシピ1
初縮毛矯正でピンピンしたくないとのオーダー
根元と毛先の塗分けで柔らかさを表現
薬剤A:根元~中間
130:250:アジャスト0=5:1:1
薬剤B:毛先
130:80:アジャスト0=6:6:1
放置時間20分+8分
考察
初縮毛矯正で全体塗り
カラーをしていないけど毛先が茶色くなって明るくなっているので、薬の浸透は早そう。
phが高いと早く軟化が進みそうなので注意
ドライ毛なので、やはりphを落として浸透スピードをゆるめたい。
縮毛のようなくせではないので250のような強いチオグリコール酸は不要。
システアミンとチオグリコール酸のダブル還元でゆっくり還元を目指す
総還元力も6%〜7%あれば十分。
全頭でくせの強さに差はあまりないので横軸の塗分けは不要。
前髪は自然にしたいので塗る順番はオーソドックスな後ろ→サイド→前髪の順番。
毛先はピンピンさせないようphと総還元力を落として塗分け。
髪の長さも切りたくないそうなのでダメージはしないように注意。
アイロンはスピーディーに行いたいので還元で毛先の柔らかさを作っておく
アイロンは180度で行う
毛先が梳いてある場合は2パネルまとめて毛先に熱を入れる。
アフター
20分放置で一度還元チェックをしてもうちょいだったので+8分でお流し。
20分放置で軟化チェックも同時に行い、軟化が進んでいないことを確認したのでしっかり8分置けた。
カラー毛ではないのでダメージとトーンアップのリスクが少ないので、難易度は低めだった。
チオを使うと質感はサラサラになるのが特徴。
ちなみに中間処理はお店にあるディープレイヤー2のケラチンだけ。(スプレーだからシャンプー台でかんたん。)
レシピ2
ビフォー
エイジング毛で2カ月に一度のサロンカラー(白髪染めリタッチ)
乾燥毛でパサつきとくせ毛で髪の毛が収まらない。
毛先は絡まりやすい細毛。
真っすぐしすぎないストレートを希望
レシピ
薬剤A:根元~中間
130:80:アジャスト0=6:6:1
薬剤B:毛先
130:80:アジャスト0=6:6:2
放置時間
15分+5分
エイジング毛&カラー毛ということでphを極力下げながらの施術。
130:80=1:1でもエイジング毛は15分置くとアルカリ負けしやすいのでアジャスト0で還元をゆっくりさせてアルカリ負け、軟化で表面にダメージしないようにした。
細毛はけっこう軟化しやすいので塗るときに急がなければいけない。
そんなプレッシャーをphを落とすことで施術中のストレスもなくせる。
アルカリ剤のモノエタノールアミンが入っていないことも緩やかな還元を促してくれる。
特に80のアルギニンはアルカリ剤の中でも緩やかに作用してくれるのでエイジング毛、50代60代の縮毛矯正にはもってこいの薬剤。
80単品で伸ばせるくせは弱いくせだけなのでベースを130のシステアミンで柔らかく伸ばしてあげて80でチオを少し入れてあげるイメージ。
還元剤のシステアミンはphを落としてもけっこう働いてくれます。
ph落としたクオラインの薬剤を作るときは130は外せないです。
細毛でドライ毛は中間処理のトリートメントがよく吸い込むのでたっぷりするといいですよ。
アイロンを180度で熱を置きに行きます。
アフター
システアミン特有の柔らかい質感で伸ばすことが出来ました。
細毛は還元チェックや軟化チェックが難しい。
15分置いてちょっと軟化していたが還元がもう少しだったので+5分でお流し。
この薬剤のphと還元パワーだとこれぐらいが限界かな。
個人的には触った質感や毛先の柔らかさが好きでした。
次回お客様がもう少し真っすぐ感をリクエストされたらエステル系のGMTやスピエラで施術かな。
中性や酸性領域まで持っていきながら施術することも考えないと…。
レシピ3
ビフォー
3年ぶりの縮毛矯正
普通毛、多毛でバージン毛
くせも弱めなので質感調整含めた縮毛矯正
薬剤A:根元~中間
250:130=1:3
薬剤B:毛先
アジャスト0
放置時間
25分
考察
3年前の既ストレート部分が読み取れず、アジャスト0でカバーした。
アジャスト0はph5なので、ちょっとぐらい毛先に根元~中間の薬剤がついても大丈夫。
ついてしまっても全体塗り終わった後に拭き取れば全然オッケー。
最初にアジャスト0で毛先をカバーするとあとは全体ワンタッチで一気に塗ることができる。
施術をシンプルにすると技術者の負担が減ります。
アシスタントと塗っても技術の差が出ないので極力単純な配合とプロセスが大事かと。
アフター
予定通り25分でお流し。
チオが入った時のアイロンは効いてる感じがわかりやすいので、伸ばしているこっちも気持ちいい。
中間のトリートメント処理がなくても自然なツヤが出ます。
結局アルカリ負けと過膨張、過軟化を起こさなければキューティクルが整ってツヤ出ますね。
放置時間をゆっくりおいて無理なく還元をすすめるので縮毛矯正の持ちもいい。
今度は一つ一つのスペックと単品使いした感想を。
クオライン縮毛矯正剤のスペック
スペック表
スペックをひとつずつみて使った感想を。
クオライン280
クオライン280はとっても強いくせを伸ばすためのスペックですね。
PHも高くアルカリも6.5mlあるのでなかなか膨潤しない髪の強いバージン毛向け。
でもアルカリ度も多めなので軟化もしやすいじゃじゃ馬系薬剤。
一昔前のスーパーハードの薬ですね。
アルカリ剤もMEA(モノエタノールアミン)なのでオーバータイムには中尉が必要な薬。
髪がダメージ毛や猫っ毛の軟毛さんは還元作用より先に軟化が進んで、慌てて流すことが予想されます。
使う髪を選ぶ280です。
でも250と1:1でアルカリ度を落としながら使ったりすると使いやすい。
普段使いはしないけどサロンに1つあるだけで、どんな髪が来ても伸ばせる安心感があります。
ブースター的な役割なので及第点の☆☆
クオライン250
お勧めしたいクオライン250
280と比べても総還元力が10.7%と力負けしません。
なのにPHとアルカリ度が8.9と3.5mlなので髪に負担をかけにくい設計になってます。
基本はバージン毛に使います。
めっちゃくせ出てきた中学生や高校生など。
アルカリ剤のMEA(モノエタノールアミン)もたぶん少量しか入っておらず、25分おいても軟化は10分放置とほぼ変わらず。
280と違って安心してゆっくりおけるチオグリコール酸の薬剤。
PHが高いのでカラー毛は放置時間中にトーンアップするので注意です。
エイジング毛のグレーカラーもトーンアップしちゃうのでメイン使いは出来ない。
基本は髪の体力のあるバージン毛をゆっくり還元でくせを伸ばすイメージです。
チオグリコール酸配合でアルカリが少なく、PHが8.9なのでチオグリコール酸でしか伸びない芯のあるくせは250を混ぜて使うとチオの活性領域でよく働きます。
クオライン200
クオライン200は還元剤としてシステアミンがメインの高アルカリの薬剤。
基本はホット系パーマのバージン毛に使うような配合ですね。
ストレートや縮毛矯正に対しては後の記述の130が優秀なので200の出番はあまりない…。
っていうかうちのサロンは200をストレートに使ってないし、今は200の在庫がありません。
最初使っていたけど、PHとアルカリ度の関係で軟化が早いです。
軟化が早いわりにくせが取り切れないことが多かったです。
還元より先に軟化が進んじゃう、美容師さんがヒヤヒヤする薬。(縮毛矯正で使うと)
総還元力は7なので強いくせには物足りなくてダメージ毛にはアルカリの4mlは多すぎる(汗)
もし使うとしたらバージン毛でくせ弱めで仕上がりがごく弱めのストレートに仕上げる時ですかね…。
かなり用途が130とかぶるので130持ってればオッケーかなということで
☆
クオライン130
おすすめしたいクオライン130
200と似てるスペックだけど130のほうが安心して使えます。
phも7.7でアルカリが1mlととても少ないのが秀逸です。(かなり良い)
総還元力も7%あるのでバージン毛以外のダメージ毛には130をメイン使いにします。
必要であれば他の250か80を混ぜて使うのがクオラインの特徴を知っている使い方。
かなり使いやすいです。
これこそ低アルカリ高還元の時代にマッチした縮毛矯正剤なのでは。
今はカラーをしている人がほとんど。
カラー毛に縮毛矯正を施術することに抵抗はない。
だけど仕上がりがどうしても
真っすぐになりすぎたり
トーンアップしたり
なっちゃいます。
これは必要以上のアルカリ剤とphの設定が高いからです。
カラー毛の薬の吸い込みが早い場合はアルカリは1mlで十分浸透します。
ph落としてもシステアミンはボチボチ働くのでクオラインのph8.8はいらないんです。
総還元力も7%あるので力あります。
よほど強いくせでなければ130単品でも柔らかく伸びますよ。
還元剤もシステアミンとシステインで質感は絶対柔らかく仕上がります。
万能で使っても事故が圧倒的に少ないであろうクオライン130は絶対買うべき薬
結構べた褒め
☆☆☆
クオラオン100
クオライン100は130と用途がかぶります。
どっちかあればいいかなと思う薬ですね。
総還元力が5%はカラー毛のくせ毛にはパワーが物足りません。
でも既ストレート部分に使うには還元剤のシステアミンがちょっと気になる。
既ストレート部分は80をメイン使いする方がビビり毛にならないと思います。
(80の還元剤はチオグリコール酸だからね)
メイン使いが難しい100はデジタルパーマが専門の薬剤ですね。
アルカリは0.7mlなので優しい薬なのは良いところ。
クオライン100も最初使ってたけど、130が優秀すぎて影に隠れた存在になってしまった100。
うちのサロンは100をリピート買いすることがありませんでした。(縮毛矯正に関して)
☆
クオライン80
おすすめしたいクオライン80
クオライン80は既ストレート部分や50代以降のエイジング毛、ブリーチ毛に威力を発揮する薬。
phが7まで抑えられているので穏やかな膨潤、アルカリ度も最小の0.7mlでダメージ専用って感じ。
キューティクルがガバガバなダメージ毛はアルカリ度も0.7mlで十分です。
アルカリ剤もアルギニンで穏やに効いてくれるので放置時間もゆっくり髪を観察できます。
塗布した後のカラーの退色はほぼないといっていいスペック。
バージン毛には使えないけどダメージやブリーチ毛など用途を間違えなければ輝ける薬です。
チオで攻めたい強いくせ毛のバージンだけど髪が細かったりする場合は
250を80で減力してチオグリコール酸で攻める場合もあります。
250:80を2:1でphとアルカリ度を弱めて過軟化しないようにしたり出来ます。
サラサラな質感が好きなお客様は基本チオで伸ばすほうが満足度が高いので。
アルカリ剤をアルギニンにした80の作りはセンスあるなって思います(笑)
→安心して既ストレート部分にお使いくださいの気持ちが込められている
☆☆☆
アジャスト0
お勧めしたいアジャスト0のスペック
アジャスト0はプロテクト剤ですね。
デリケート毛で毛先の既ストレート部分に最初に塗って絶対作用させないような薬。
ph5なのでよほど出なければ毛先は無傷で上げられます。
他にはサロンで急いでいる場合、ワンタッチで塗りたいときに毛先に最初に塗って、上からくせ毛部分と同じ薬を重ねて塗って程よく毛先も効かせる時に使います。
アジャスト0だけクリームがピンク色なので間違えることがないです。
これもアリミノさんの薬開発のセンスを感じます。
慣れてくると130や250にアジャスト0を数%混ぜて直でphとアルカリ度を減力しちゃいます。
アルカリ度とphがガツンと下がるので250や130の単品使いだと心配なダメージ部分などにアジャスト0を混ぜた薬を使いたくなります。
80とかで混ぜて減力しても、意外にアルカリ度が高いままの薬剤が出来るんです。
なのでキューティクルやカラーのトーンアップとか心配ならメインに混ぜるのはアジャスト0が安心です。
ホームカラーして髪がかなりアルカリになってる髪ってありますよね。
そんな髪って薬剤塗ったそばからカラーが退色しちゃってビビりませんか?
焦って流して還元してないなんてジュニアスタイリストの時よくありました。
それってアルカリ度とphが高すぎたんですよね…。
アジャスト0って意外に値段が高いけど1本あると保険で使えます。
☆☆☆
ということで独断と偏見でクオラインのおすすめは
- クオライン250
- クオライン130
- クオライン80
- アジャスト0
の4本で決まり!!!!!
クオライン2液
クオライン2剤は過酸化水素水のOXと臭素酸塩のACのどちらかですね。
過水はph3で一気に酸化するので時間が早く済みますね
臭素酸塩ブロムさんはph6でゆっくり酸化です。
適切な時間で酸化不足にならなければオッケーです。
クオライン縮毛矯正のメリットデメリット(使って感じたこと)
メリット
使いやすいクリーム
クオラインの薬剤はクリーム状で塗布しやすい。
伸びもよくドライ塗布、ウェット塗布どちらでも無理なく施術が出来る。
前髪など細かい作業も粘性もあるので今までの縮毛矯正剤と変わりなく塗布できるのがメリット
アジャスト0だけ薄ピンク色で塗り間違えも防げる。
匂いもきつくない
1年以上クオラインを使っていてお客様が咽るような事はないし、技術者側からも匂いがきついと感じることはない。
よっぽどクオラインアシッドやGMTのエステル系還元剤の方がくさい
ゆっくり時間が置ける
薬剤によるが、低アルカリ高還元のクオラインであれば放置時間が通常の時間よりプラス5分は余分に置ける。
塗ってるそばからトーンアップしないので、塗布時間中の焦るストレスはかなり減る。
ストライクゾーンが広がったイメージ。
アシスタントと塗っても多少のタイムラグは薬剤がカバーしてくれる。
軟化しにくい
ゆっくり時間が置けるに似ているが、低アルカリの薬剤が多いので軟化がしにくい。
phを必要以上に上げずに還元するようになるので軟化で焦ることが圧倒的に減る。
じっくり時間をおいても軟化が進まないので低アルカリ高還元の薬剤の一番のメリット
スペックで次回以降の作戦が考えられる
スペックが公表されているので次回以降の薬剤選定が基準建てしやすい。
・当日クオラインで施術してトーンアップしたから次回はphを0.5落として薬剤を作る
・つむじ下のくせの強い部分が80%しか伸びなかったからここは総還元力を1%上げる
・システアミンベースだとゆるいくせが残ったからチオグリコール酸ベースの薬剤にする
などなど数字や還元剤、phなどの数値を見ながらそのお客様に合った薬剤を調合する精度が上がります。
感覚ではなく実際の数字とくせを見て判断するので正確性がまして再現性が高まる
広範囲のストライクゾーンで年配のエイジング毛、ブリーチ毛からとても強いくせ毛まで網羅している。
280から80まで幅広いクオラインの薬剤でどんなくせが来てもクオライン縮毛矯正剤で大丈夫なセレクトになっている。
低アルカリ高還元の250や130をベース剤として考えて、そこに足りないパワーやいらないphなどを足したり引いたりすると簡単。
小学生からおばあちゃんまで誰でもどんな年代でもキレイな真っすぐにすることが可能になった。
(薬剤の勉強は必要だが…)
特にダメージ毛に対する低アルカリの薬剤は秀逸で一度は使ってもらいたい。
デメリット
還元チェックが難しい
クオライン縮毛矯正のデメリットは低アルカリ高還元で還元チェックが今までの方法で出来ないこと。
これに尽きるとおもいます。
今までは高アルカリ高還元の薬なので、
軟化=還元している
という方程式が出来ていました。
だからみんな髪を伸ばしたり丸めたりして強度を見ていました。
だいたい10分〜15分で流していた気がします。
でもクオライン縮毛矯正などの薬は低アルカリ高還元の薬なので
軟化=還元している
の方程式が当てはまらないんです。
軟化しにくいので30分おいても軟化しない薬もあります。
でも還元している場合があるから過還元が進んでしまったりする。
この還元チェックが出来るようになればデメリットがメリットに変わります。
つまり
軟化せず還元だけしてキューティクルなどダメージせずにくせ毛が伸ばせるようになるんです。
酸性縮毛矯正の考えに近くなります。
軟化せず還元できるのはメリットが大きいので、還元チェックのデメリットを解消するべくウィッグなどで検証してお客様に使用することをおすすめします。
薬剤の値段が高い
クオライン縮毛矯正剤は他の縮毛矯正剤と比べて商品が高いのもデメリットです。
他の縮毛矯正剤と比べると10%から20%は高いです。
高いけど使い方に慣れると、他には替えの効かない薬になるので最初だけガマンですね。
入り値を気にする美容師さんはアリミノさんにサンプルもらって使ってみてください。
(オススメは250、130、80、アジャスト0ですよ。)
どれか1つなら130をおすすめします。
雇われ美容師さんはお店の薬剤をすぐに替えることが出来ないのもわかります。
最初は自腹で買う人も多いですよね。
これから安くなるといいですけど…。
200と100は縮毛矯正には向かないのではないか。
クオラインはストレートとカールの2種類あります。
どちらも縮毛矯正に使えるのですが、使ってみると
- クオライン100
- クオライン200
は縮毛矯正に向かないのではと個人的に思いました。
クオライン200はデジタルパーマに使えそうですが、ストレートとなるとphが高いわりにシステアミンベースなのは致命的。
縮毛矯正でクオライン200のリタッチは結構シビアですよ(経験済み)
200はベース剤というよりブースター的に使えるのでお金持ちのサロンさんは全部集めてもいいのでは。
クオライン100も130で代用が効くので、かぶっちゃってる感が否めない。
べーズ剤を250と130で固定することで薬剤選定がとても楽になります。
100は迷ったら無しでいいのでは。
クオライン縮毛矯正のやり方
- 毛髪診断
ダメージレベルと履歴チェック、仕上がりもお客様と共有してプロセスを決めていく - 前処理
必要に応じてトリートメント処理 - 1剤塗布
くせの強い所から塗布していく - 放置
15分~20分放置 - 還元チェック
還元チェックで追加放置時間の決定 - 中間水洗
ワンシャンプーで完全に薬剤を洗い流す - 中間処理
シャンプー台でバッファーや架橋作用のあるトリートメントで髪を強化 - ドライ
オーバードライにならないように注意 - アイロン施術
180度でアイロンスルー - 2剤塗布
臭素酸塩タイプは10分、過酸化水素(OX)タイプは5分、自然放置します。 - 流しトリートメント
サロントリートメント - 仕上がり
アイロン無しでも決まるストレート
クオライン縮毛矯正はなぜ持ちがいいのか?
クオライン縮毛矯正の持ちがいいのは低アルカリ高還元で安定しているから。
低アルカリだと余裕を持って時間を置くことが出来ます。
そうすると均等に還元が進み、全体にキレイなストレートを作ることが出来ます。
急いで流すとくせの強い場所が真っすぐにならなかったりしませんか?
そんなことも放置時間をゆっくり置くことで解決できます。
還元がスムーズに進むとウェーブバックもなく持ちのいいストレートになるんです。
高アルカリの薬剤だと軟化が進んでゆっくり放置時間を置くことが出来ません。
薬剤のセレクトも重要なのでオススメは
- クオライン250
- クオライン130
- クオライン80
- アジャスト0
持ちがいい縮毛矯正を作るには薬剤選定が重要です。
無駄にダメージを与えずにシスチン結合だけほどいて真っすぐにする。
スペックを見て安定感のあるクオラインでより自然なストレートを作れるようになりますよ。
うまく使いこなせるとブリーチ毛のようなハイダメージのような髪もクオラインで縮毛矯正することが出来るようになります。
クオライン縮毛矯正の口コミがいい
スペックを見れる人はクオラインが発売されてからヘビーユーザーになっているのではないでしょうか?
クオラインの口コミがいいのも適材適所の選定で無理なく縮毛矯正が出来ているからなんでしょう。
結局薬剤が良くても使い方を間違えるとくせが伸びないし、ダメージしちゃうしっていうのはあり得ます。
使うスタイリストさんの腕次第です。
口コミがいい美容師さんは薬剤に精通している方だと思います。
自分のくせが縮毛矯正でしっかり伸びたことがないなんて方はクオラインを使っている美容院でストレートにするのがおすすめです。
クオラインは縮毛矯正の他酸熱トリートメントやクオラインアシッド(スピエラ)など酸性ストレートもある
酸熱スリムバランサー
酸熱トリートメント、髪質改善はクオラインスリムバランサーになります。
コンクマスクで髪質改善して表面にツヤと手触りを出す施術。
ここ数年とても人気がありますよね。
酸と熱で髪の内側を補強できる優れモノ。
くせは伸びないので手触りとツヤ感アップのためのトリートメントの立ち位置。
クオラインスリムバランサーは酸熱トリートメントの中でも早めに出た商材。
うちも入れようかと思ったけど、諸事情で断念。
ベースは縮毛矯正を推しています。
クオラインアシッド
クオラインアシッドSPクリームは還元剤にスピエラを使った酸性縮毛矯正剤。
ブリーチやハイダメージでアルカリ剤が入った縮毛矯正剤を使えないような髪に使える薬剤。
GMTとスピエラが酸性縮毛矯正で代表的な還元剤で安定感があります。
クオラインアシッドはクリームが独特で
- クオラインアシッドクリームph6
- クオラインアシッドクリームph5
- クオラインアシッドクリームph4
と3つに分かれていてもとからph調整がしてあるクリームにスピエラを混ぜる調合。
ph調整は画期的ですね。
あとはどれぐらいの%を配合するかで還元パワーを調整します。
縮毛矯正の講習で使ってみたけど、かなり使いやすい商材ですね。
スピエラの匂いは独特だったけど(笑)
うちはビカクのGMTを入れているのでクオラインアシッドはまだお客様に使ったことはないです。
スピエラを入れるとしたら考えずにクオラインアシッドでいいと思う。
クオラインデジタルパーマ
クオラインホット系パーマはパンフレットだと
- クオライン200
- クオライン130
- クオライン100
を推奨しています。
すべてベース剤がシステアミンで化粧品登録の優しいパーマ剤になってますね。
ダメージ毛に130の薬剤はいい薬になりそう。
アフターローションは縮毛矯正と別でリキッドタイプ臭素酸で安心ですね。
カール形成はやっぱりシステアミンが有効だと思います。
残臭感はあるもののphはかなり広めに活性してくれるので安定感があります。